不動産相談ブログ

-Contents-

1 安易に住民票を移すと支障があること

 介護保険などでは、住民票を移したほうがよい

3 相続した時の影響

気楽なおひとり様のオグラです。

いまは健康で趣味や遊びに忙しくしています。

先日、常滑のブドウ園とワイナリーの見学、その敷地内にある農家レストランに行ってきました。

このワインは「名古屋ワイン」としてホテルなどでしか飲むことができないそうです。

私は将来、市民農園を開きたいという夢があります。

このような華のある農業を行っている農園さんはとても魅力的でした。

1 安易に住民票を移すと支障があること

さて、先日お客様より、親が介護施設に入った場合、住民票は移したほうがよいか?と聞かれました。

私は不動産業なので、不動産に関わる場合に住民票を移すことの注意点はご説明しましたが、

それ以外にも介護保険や介護サービスに関わるようですので、安易に住民票を移してしまい、後悔することも出てくるようです。

例えば・・・

「介護サービス」

継続して同じ介護サービスを利用したくてもサービスが使えず、代わりのサービスに切り替えなければならない場合があります。

不動産的には、

「今まで居住していた住宅を売却する可能性があるとき」は注意が必要です。

居住用財産の3,000万円控除が使えなくなる可能性があります。

居住していたことを証明できれば、3,000万円まで所得税の控除が受けられます。

売却した住宅の所在地と異なる場合には下記書類を確定申告書に添付する必要があります。

結構めんどうなのです・・

①その者の戸籍の附票の写し(当該譲渡した日から2か月を経過した日後に交付を受けたものに限ります。)又は消除された戸籍の附票の写し

②その者の住民基本台帳に登載されていた住所が売却資産の所在地と異なっていた事情の詳細を記載した書類

③その者が売却した住宅に居住していた事実を明らかにする書類

③の書類としては、電気、ガス、水道等の公共料金の領収証等、手紙等の郵便物、新聞、定期購読誌の領収書等、通勤等の定期などがあります。

上記の書類を添付したからといって必ず認められるとは限らないのでご注意ください。

「居住用財産の3,000万円控除の特例」を適用するためには、売却した住宅が「生活の本拠」である必要がありますので、一時的に施設に入所するときは注意してくださいね。

2 介護保険などでは、住民票を移したほうがよい

とはいえ、介護保険、医療保険の申請を行うには、基本的には居住場所に住民票を移すことが必要です。

介護保険では、原則として住民票のある市町村が保険者となります。

したがって、住民票のある市町村に介護保険の保険料を支払い、住民票の市町村から介護保険給付を受けるという仕組みだからです。

相談の窓口となる「地域包括支援センター」は、それぞれ担当する地域が決まっています。

介護に関する具体的な相談等については、原則、住民票を置いている地域の「地域包括支援センター」を利用する必要があります。

郵便物に関しても、住民票の変更を行わないと市町村などの郵便物は転居前の住所に郵便物が届きます。

郵便物の転送をおこなうことができますが、一度転居前の住所に届いてから転送されます。

大切な情報の郵便物の受け取りがすぐにできない場合があります。

介護保険に関しては、住民票を移したとしても、移す前の市町村が引き続き保険者となる仕組みがあります。

「住所地特例」です。

サービスは転居先のサービスを受けても、移す前の市町村が保険者になるしくみです。

厚生労働省資料↓

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000566106.pdf

3 相続した時の影響

親が居住していた場所(実家)の住民票を子供の居住地や介護施設に移していたとしましょう。

実家を売却したときの「居住用財産の3,000万円控除」

介護施設に住民票があるときは、「相続によって取得した居住用の空き家を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」が受けられる可能性が大きいです。

介護認定を受けて老人ホームなどに入所していた場合です。

ただし、空き家を貸していた場合や、区分所有建物(マンション等)は控除の対象外です。

子供の家に住民票があるとは、実家は「生活の本拠」とみなされず、そもそも居住用財産の3,000万円の控除の対象となりません。

親が介護施設に入った場合には、介護保険、医療保険やサービスを優先するのは当然です。

ですが、将来的に実家を売却、賃貸する予定の方は、税金控除の影響があることをあたまの片隅に覚えていてください。

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東海リバティ株式会社 小椋由美子

宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、MBA(経営管理学修士)

二級建築士、インテリアコーディネーター

名古屋市東区泉3-23-20 グランエスポワール泉201

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